ある明暗を考えるバイヤー

ある明暗を考えるバイヤー

先日元同僚の昇進祝いを行った。同じ職場で10年以上苦労を共にして、いろいろなハードルを乗り越えてきた仲間、同期入社でもあり、昇進の一報を聞いたときには、我が事の様に嬉しかった。そして、これから待ち受けるであろう苦難に、間違いなく果敢に立ち向かうであろう元同僚へ、ささやかなエールを送るために昇進祝いを行ったのだ。

そんな宴が開催された同じ日、非常にショッキングなメールが舞い込んだ。とても懇意して頂いているある方から、勤めている会社が日本から撤退し、職を失うとの内容。これもささやかながらメールでエールを贈り、そして落ち着いたら必ずお会いしましょうと返信したのである。

昇進のエールと、失職からの奮起のエール。まるで真逆な二人へのエールだが、私が考えるに、どっちの状況も、これから起こすアクションには然程差はないのでは?と思った。だってこのご時勢、例えば今勤務している会社に勤め続けるのが良いのか?止むを得ない理由で職を失うことが大変なことなのか?今の時点ではまったくわからないからだ。例えば、昇進した元同僚。確かに、権限も増えて、給料も増える。それは間違いない。しかし、ビジネスの進め方そのものが暗中模索の度合いを深める中、ある組織を率いてゆくというのは、並大抵のことではない。事実、私が同僚であり続けたなら、昇進という喜びよりも、それにともなって圧し掛かる責任の重大さに暗澹たる気持ちになっていたろう。今、親愛なる元同僚は、その渦中にある。そして、もう一方の親愛なる友人。きっとこの逆境をバネに大いなる飛躍を遂げてくれると信じている。

この時点で見れば、単純に働く場所の有る、無しで、明暗は決まるかもしれない。でも、我々は日々人生を歩んでいる。人生楽ありゃ苦もあるさ~じゃないけど、良い時には良さを継続するために、悪いときには、そんな好ましくない状況から抜け出すために、一生懸命考え、悩み、都度答えを見つけ、行動に移すことが、今より一層求められている気がするのだ。一生懸命に考え、都度答えを求め、行動するという姿勢には、両者に差はない。かえって、過去の延長で昇進した友人の方が、制約が多くて大変かも?!とすら思える。その日時点での明暗が、一週間後に大どんでん返し(なつかし~)となることはありうる、そう思えるのだ。そしてそれは私にも他人事ではない。

今日も、明日も明後日も、考えて考えて、考え続けます。面白おかしく生きるために、である。

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