まわりくどくすると余計なことばかり(2)

まわりくどくすると余計なことばかり(2)

私はこのことから次のことを学んだ。

まずは議事録は自分で書くべきだということ。

次に、「自分にあることをしてほしければ、してほしいことを素直に書いて皆に送付すればいい」ということだ。

情報が欲しければ「欲しい」と書いて送ればいい。送れるチャンスはどこにでもある。

自分のことを「すごい」と見てほしければ、「俺のことをすごいと思ってくれ」と書いて送ればいい。本当である。

私はあるとき、バイヤーの方々に対して「自分がすごく見えるような肩書きを自分で創り上げてそれを周囲に宣伝しろ」と講演した。

すると、その数日後、ある方は
「自分も世界で唯一の『スペリアーウドゥンマテリアルバイヤー』と自称し出しました」と。
グレイト!

ある方からは
「会社随一の『しびれるPCバイヤー』と名乗りました」と。
最高だ!

そのとおりだ。自分がやりたいこと、やらせたいこと、呼んで欲しいこと。そういうことは待つのではなく、自ら叫ぶのだ。

プロのバイヤーとして能動的に、やれることを宣伝するのだ。

・・・・

思うに、なぜ会社求人のバイヤーの「応募資格」は、かくもつまらないのか。

「交渉力のある人」
「図面の読める人」
「コミュニケーション能力のある人」
「ストレス耐性のある人」

などだ。せいぜい「新たなことに挑戦できる人」などだ。

なぜ、「すごい人材モトム!」くらい書けないのか?「しびれる購買ができる人」くらい書けないのか?「セクシーでドキドキさせる仕事ができる、破天荒なインパクトをもたらす人募集!」くらい書けないのか?

購買部で働いていることが「超高層ビルのきれいなオフィスで働いているファンドマネージャー」よりもカッコよくなってはいけない理由はない。

購買の方が、ファンドマネージャーやコンサルタントやマーケッターよりもカッコ悪いというのは思い込みだ。

そして、まさに「株式会社金型板金鋳造製作所」で働いているバイヤーが、最高にカッコいい職業に変更されなければならない。

・・・・

購買を統括する「偉い」方からは様々な声が聞かれる。

「創意工夫で、購買業務を変えよう!」
「これまでの知識の蓄積をもとに、購買の情報を発信しよう!」

掛け声はよいのだが、残念ながらこう声高に叫ぶ人に対して、創意工夫やオリジナリティが感じられない。

おそらく、叫んでいる本人が会社と組織と慣例にがんじがらめにされているからだろう。

こういう人は、求人に「すごい人材モトム!しびれる購買ができる人!セクシーでドキドキさせる仕事ができる、破天荒なインパクトをもたらす人募集!」と書くことは思いつかない。

「超高層ビルのきれいなオフィスで働いているファンドマネージャー」よりも購買部をカッコよくしなければいけない、ということすら思いつかない。

「バイヤーは世界一カッコいい職業です、と宣言しろ!」

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