ウォルマートの物流要求

ウォルマートの物流要求

先日の報道によると、米・ウォルマートは各サプライヤーに対して、物流の一元化を要求したという。ウォルマートが物流を一元管理することによる効率化。報道のタイトルは「Why Wal-Mart Wants to Take the Driver’s Seat」であった。なるほど言い当て妙である。

これまで同社は各サプライヤーに対して強い要求を繰り返していたといわれている。値引き交渉もそうだし、量的な確保もそうだ。私はこのことを否定したいとは思わない。ウォルマートが絶大な販売量を誇っていることも事実だ。むしろ、サプライヤーにとってもウォルマートはありがたいお客であり続けているし、両社に利益をもたらす構造であることには違いない。

今回はウォルマートの物流一元化の話である。ウォルマートはサプライヤーの物流を一元化することにより、

(1)サプライヤーが商品の製造に専念できるメリットがある

(2)燃料などを一括交渉することでコストメリットがある

等を狙っているという。

小売の世界と製造業の世界は同じではない。しかし、このような小売の世界での取り組みを見ると、さすがに小売業が進んでいると思ってしまう。もちろん、製造業でもミルクラン方式を取り入れているところはある。ただ、そのミルクラン対象サプライヤーはさほど多くない。それをウォルマートは大胆に各社に広げようとしている。

すでに200億円弱を削減したといわれるウォルマート。物流の次はどこへいくのか。いろいろな批判はあれど、まだウォルマートから目が離せなさそうだ。

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