ローカルに価値を生むグローバル調達

ローカルに価値を生むグローバル調達

グローバル調達を実現する上で、実はグローバル調達体制を進めるほどに、ローカル調達の重要性が高まる事実をご存知でしょうか。

グローバル調達を、ごく簡単に言えば、国境、国の違いを意識せずに、様々な地域のサプライヤーを選定できる状態です。また、グローバル調達には、IPO(INTERNATIONAL PURCHASING ORGANIZATION An overseas purchasing office. ISM Glossary より)でなくとも、なんらかの調達拠点を持つかどうかが、その実効性と継続性に差が出ます。拠点がない場合は、海外調達となり調達購買部門に大きな負担となります。海外のサプライヤーへ実際に行き来することは、いろいろな意味でおおきな負担です。私は週に二回、シンガポールと日本を往復した経験を持っていますが、若かったからできたと思っています。

話を本題に戻します。グローバル調達の実行上、なぜローカルが重要となるのか。それは、各地の拠点間での調達融通を行なう際、拠点のバイヤーには、自分たちが直接ビジネスを行なっているサプライヤーの情報を的確に掌握し、別の地域の担当者へ伝えなければなりません。企業によっては、直接取引ではなく、現地の拠点を通じた購入となる場合もあります。直接か、現地拠点経由か、いずれも場合も、サプライヤーの選択する根拠を、世界各地の自社拠点へ発信しなければなりません。従い、グローバル調達が進めば進むほどに、ローカルの重要性は増してくるのです。

一般に、日本企業は一部の業種を除いて、グローバル化が進んでいないと言われます。調達購買部門におけるグローバル調達が進まない問題点をあえて指摘すれば、バイヤーとして担当しているサプライヤーの状況を他人に説明できるかどうか。なにか、自分が担当しているサプライヤーは、サプライヤーの持っている優位性を含め、自分の既得権が如く考えているバイヤーがいます。この問題の根っこを突き詰めれば、今取引しているサプライヤーへの盲信です。なぜ、このサプライヤーを選定したのかについて、理路整然と説明できないバイヤーは、これから自然に淘汰されるでしょう。

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