中国企業の買収はいけないことか

中国企業の買収はいけないことか

あの経営再建中のアパレルメーカー「レナウン」が中国企業と資本・業務提携を結ぶという。結婚相手は中国のアパレルメーカー「山東如意科技集団」だ。報道では、「いよいよ中国資本の日本企業買収が本格化してきた」という。

日本企業が中国企業を買収したならば「当然のこと」も、中国企業が日本企業を買収することは「あってはいけないこと」らしい。私はこの違和について、何度も述べてきた。中国資本が入ることがなぜいけないのか。むしろ、レナウンは経営再建中だったはずで、そこに日本企業(日本資本)のどれほどが手を差し伸べたのだろう。むしろ、ブランドを持続させてくれる「ありがたい存在」ではないか。

アメリカのCEOのなかには、自社を買収させて、その後に合併した企業のCEOに上り詰めた例もある。当たり前だろう。優秀な人であれば、そのような道が拓けているのも当然だ。むしろ、日本企業の経営者であっても、ほんとうに効率的な経営をしているのであれば、合併も怖くないはずであり、むしろ中国の巨大資本を「使うことができる機会」ですらあるはずだ。

社員にとっても同様だ。これまでもし非効率的な資本運営が行われていたとすると、効率的な資本の算入はむしろ歓迎するべきことだろう。それはいつか給料にも反映される。資本の色が日本なのか、外国なのかはさほど問題ではない。

もちろん、この日本で「外国資本歓迎」とはなかなかいえたセリフではない。グローバル化とは日系企業が海外で活躍することのみを示しており、海外企業が日本で活躍することなど想像されていないからだ。

中国企業あるいは中国資本の日本流入で試されているのは、もしかすると日本人の想像力ではないか。

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