感動される?!バイヤー

感動される?!バイヤー

私は今、新しいサプライヤーの開拓に特化して仕事をしている。従い、展示会とか、いろいろな商談会と名のつくものにはできる限り参加をしている。そして、時間が許す限りいろいろな方のお話をうかがって、そして当日に時間が取れないケースでも、後日改めて時間をとる場合がある。これまでサプライヤーの開拓を行ってきた経験から、宝(魅力的なサプライヤー)に、いつどこで出会えるかわからないからだ。

そんな中には、商談会の名簿で見て、直接私の会社に連絡を頂くときもある。そんなときはさすがに、相手がどんな会社かわからないので、HPを確認するか、会社案内等の資料の送付をお願いする。

HPを拝見したり、送付された資料を見て、私は必ず返事をする。返事の方法は、FAXであったりメールだったりと様々だが、次の内容を踏まえて意思、今後のアクションを伝えるのだ。

1.調達したい製品、技術、サービス

2.サプライヤー開拓についてのマスタースケジュール

3.上記1.2を前提にした時の、送付先との具体的なアクション

上記3は、かなり率直に書く。現時点では、取引の可能性はほぼゼロですとか、ちょっとタイミング的に遅い(=同業者を一旦選定してしまい、今は別の製品へフォーカスしている)って書いてみたり。お客様は神様という文化に守られて(?)いるが故にはっきり書いている。曖昧な物言いを行って、変な期待をもたれても困る為である。

ほぼ期待できませんよ~って言っても、さらに面談を申し込んでくるケースもある。この場合は、何かの縁もあるのでやはり会う。で、実際にやっぱり縁がなかったね~って時もあれば、意外にも魅力的な何かを持っているケースもある。可能性としては前者の方が圧倒的に高いけど。

自分が望まなくても、連絡を頂き、実際に話をするからには、その二者が一緒に何かを行うことで、大きな付加価値を生むかもしれない・・・・・・そんな可能性はゼロではない。だからかすかに繋がった「縁」かもしれないけど、大事にしたいからとやっていることなのだが、これがなんといってもサプライヤーの皆さんからの反応が良い。驚き、感動とさえ言って頂ける場合もある。でも、そんな状況は私には決して望ましい状況ではない。

たかがこれしきのことで喜ばれる、感動されるというのは、世の大多数のバイヤーは、そんなことしないってことだ。わざわざ連絡をとって、輸送にコストを費やして貰ったにも関わらず、御礼を言わないんだろう。そりゃ営業は博打みたいなところがあるから、バイヤーへの最初の奉仕はあたり前に思うのかもしれない。バイヤーからしたら、資料の処理に困るとか、電話に費やした時間がもったいないなんていうのかな?でも、それはかなりの本末転倒な考えだと思う。処理に困るなんて思って資料をみたら、宝の地図だってゴミに見えるだろうし。

材料を輸入して、日本国内で付加価値をつけて輸出する加工貿易の国が日本であると、学校で教えられたのはいつのことか?今は何かが変わってしまったのか?材料を輸入=買いである。物を売ることで利益を売るためには、何かの仕入れなければならない。私は買うことをとっても尊い仕事だと思っている。ただ、今のバイヤーという職業への一般的な見方はどうしたものか?と思う。ナントカしたいな~と、そのことを毎日考えている。

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