時間融解革命としてのiPad

時間融解革命としてのiPad

必ずしも私が完全賛成しないソフトバンク社長の孫さんだけれど、この前のインタビュー記事は興味深く読んだ。著作権の関係があるからそのまま書けないけれど、孫さんは「会社で購入したiPadを個人使用するな、なんてとんでもない(大意)」という。分かりにくい日本語だ。要するに、「会社が買ってくれたiPadでも、どんどん個人利用しろ」ということだ。

個人利用であっても電子ツールを活用することで、仕事にも好影響を及ぼし、効率化につながる。それに会社に来てからメールをチェックしはじめては、これからのスピーディーな時代の流れについていけないという。

私は必ずしも会社購入のツールを私的利用せよ、とは思わない。ただ、私が考えるにiPadのようなツールは「時間融解革命」を成し遂げようとしていると私は思う。どういうことか。それは、「会社の時間」と「プライベートな時間」を隔てるものがなくなったということだ。仕事の時間とプライベートの時間はおたがい融解しあう。どこまでが仕事か、どこまでがプライベートの時間かわからなくなる。そんな現象を創り上げようとしている。

そして私は、それは良いことではないかと考えている。

いつまでも仕事に追われているという悪しきイメージがあるかもしれない。ただ、そもそも「仕事=労働」という図式が固まったのは近年のことであり、「仕事=くだらない、できるだけ避けたいもの」という等式は、私は不健全だったと思う。これからは、生活のなかに仕事があり、仕事のなかに生活がある、そんな状況がまさに原点回帰のような輝きを放っている。

この時代についていけない人がいるだろう。きわめて20世紀型思考の人は、この時間融解革命についていけない。しかし、21世紀型思考では、時間融解革命のなかで愉しく生きていくことを求められる。

どこでもいつでもメールをチェックし、液晶ディスプレイとともにいること。時間融解革命はそこまで来ている。

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