構造が精神を超越する。(2)

構造が精神を超越する。(2)

  「会社が異なれど、『雇われている』以上どこで働いてもさほどかわらない」という人がいる。

しかし、その意見には汲みできない。

それは「どこの大学に行っても学ぶ気がある限りどこでもいい」という意見と同様に、むなしい。

地域が異なるだけで集団は違う特色を帯びる。

それが他業種であればなおさらのことだ。

同じ購買の仕事でも会社が違えば、信じられないくらい違うことをやっている。設計者との関係も全然違う。

例えば、トヨタであれば、設計者と購買部門が一緒にサプライヤーとの会議に出てくるが、日産自動車では完全に設計と購買が分離している。

両社の違いがどのような結果を生むかは、まさに私の仮説が間違っているか正しいかを知ることにもなるのでさらに興味深い。

そして、その違いが、物質的な距離を原因として表れてくるのではないか、ということを再度申し上げておく。

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前述のバイヤーのコメントも、ここまで考えると面白いと感じるようになる。

実際の真意は、バイヤーが小間使いになっている現状を自傷したものか?

あるいはその密度から醸成される一体感と使命感とパワーを述べたものか。

もちろん本当のところは分からない。

だが、あえて歪曲することで、気づくこともある。

そしてその気づきから、自分の職場や自分の業務スタイルを改善していくこともできる。

・物理的な障害があるのなら、せめて週に一回定期的に設計との会合を開いてはどうだろうか?
・メールではなく、設計者には直接会いに散歩するのはどうだろうか?
・たまには購買のメンバーだけではなく、設計者と昼ご飯を食べてみてはどうだろうか?
簡単なことでもいい。

何かを変えることはできないだろうか?

そして自ら起こすイノベーションで、自らを変えていくことはできないだろうか?

「下っ端だからこそできる革命を起こそう」

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