私が買います! ~アキと桜子のBuying story #1

私が買います! ~アキと桜子のBuying story #1

「きれいな桜ーっ!」

アキは満開の桜を見ながらつぶやいた。これから始まる新生活の門出に相応しい美しさ!だと思ったのだ。今の気持ちと同じく、自分の社会人生活も明るく楽しく過ごせれば・・・・・・そんなことを考えながら歩いていた。

今日はアキの社会人としての配属初日。入社した会社は日本国内では第二位のシェアを持つ産業機械メーカーだ。なぜ女の子が機械メーカーに入社したのか?それは、アキの憧れの存在が同じような会社に勤めているからだ。それだけ?というかもしれないけど、シュウカツでは多くの会社から内定を貰い、「結局どの会社がいいんだろ?」と思い悩んだときに、理屈抜きで一番入りたかった会社を選んだらこうなったのだ。内定前から話をする機会が多かった先輩社員もイイ人が多かったし。漠然と、いつかは結婚して、子供を産んで・・・・・・と考えているアキには、自分の就職先よりも、結婚相手の勤務先のほうが重要なのだ。今の悩みは、その相手がいない事だけど。

会社の門を入って、大きな平屋の建物が二つと、事務棟と呼ばれる、アキが働くであろうオフィスがあるビルが目に入った。目の前にはよく刈り込まれた芝生が広がっている。春の太陽をいっぱいに浴びて、なにもかも必要以上に輝いて見えてくる。

「ちょっと浮かれすぎかな?」

そう思いつつ、事務棟の入り口に入った。21年度新入社員着任式は、大会議室へとの掲示で、大会議室へ向かった。

8:00キッカリに、なにやら聞いたことがない音楽がスピーカーから流れ出した。窓の外を見れば、みんないっせいに体操している。これがメーカーか・・・・・・私たちはやらなくていいのかな?なんて思いつつ、体操する同僚たちを眺めていた。いつから体操するのかな?体操にはこのスーツはあわないなぁ~体操できるスーツ、あ、パンツか、そんなことを考えていると、知った顔の人事の担当者が会議室に入ってきた。目が合って思わず目礼すると、相手は微笑みを返してくれた。今日初めて会う知った顔に、妙に安心するアキだった。

全員が名札の置かれた席へ着く。さぁ、これからアキの社会人生活のはじまりはじまり♪~である。

「おはようございますっ!」

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