調達・購買2.0へ「寂しい時代が新たなバイヤーを生み出すとき」

調達・購買2.0へ「寂しい時代が新たなバイヤーを生み出すとき」

以前、「web2.0」という言葉が流行になりました。新聞や雑誌を見るような感覚でインターネットを使うことは、web1.0。それは、発信者が一方的にコンテンツを提供するものでした。web1.0に対して、発信者と受信者が双方向に連携し、コンテンツ同士が共鳴しあい社会的なネットワークを構築するものが次世代のweb2.0です。

では、次世代の調達・購買2.0とでも言うべきものは一体何なのか、と考えてみます。

もし、これを調達・購買に適用するならば、さしずめ調達・購買1.0とはバイヤーがバイヤーの一方的な想いを社内に投げていくものでしょう。一面的な見方しかせず、社内外に不平不満を垂れ流し、いつしか孤立してしまっていること。机を叩きながら交渉し、一方的な無理を押し付けていること。もうその時代は終わったとは繰り返し私が書いてきた通りです。

それに対して、調達・購買2.0は自社の他部門を見回して、コーディネート役を自ら買って出るでしょう。社内部門、ひいてはサプライヤーそれぞれの能力をフルに活かすことを試みるでしょう。そして、社内の最強のコミュニケーション媒体として最高の成果をあげていくでしょう。

そして、その先にある新しい潮流を社内外に気づかせることを忘れないでしょう。

これまで、バイヤーが持つべきと言われてきた知識は何だったでしょうか。製品知識から始まり、業界知識、品質知識、QC手法に生産手法。法律知識に、税制に輸入知識。市況価格の変動に、商習慣。これに英語とパソコンとファイナンスを加えてみます。

それらは、必要性を喪失したどころか、日に増して重要性が高まっており、そのことが私に前著・本書を執筆させるエネルギーになりました。このところ、企業の調達力・購買力に注目した報道も増えています。

だから、その調達力・購買力を獲得せねばならない。その力を発揮せねばならないのです。そして、発揮ステージを超したとき。塾が学校に代わって生徒の進路指導を行なっている現代。この「調達・購買実践塾」は読者に、会社に代わってどのような将来のバイヤー像を指し示すことができるでしょうか。

新しい時代とは、可能性が広がっている分だけ、困難な時代でもあります。一人のバイヤーというあまりに小さな存在に、一体何ができるのか。何を成し遂げ、どんな価値を提供できるのか。次々に押し寄せる不安。その不安を笑うかのように、目の前にはこれまでどのバイヤーも経験したことがない情景が、ただあるだけです。しかし、それに正面からぶつかっていかなければ突破することはできません。

そのためには、繰り返しですが、新たな時代にあったバイヤーとなることが必須です。これまでであれば、買う製品に関わることだけに注目すれば良かったところを、自社の最終製品がどのような消費者に受け入れられるかを意識すること。そして、自分という鏡に照らしながら、その消費者の有り様の移り変わりを把握することです。

この製品が自社の最終製品に組み込まれたとき、消費者の生活にいかなる影響を与えるのか。それを与えることで、消費者にどのような未来を見せることができるのか。一つ一つの製品と一期一会を繰り返しながら、その先にある将来を投影すること。

消費者の心理を理解することが大切になるかもしれない。この時代の消費者がどのようなものに希望を見出すかという答えのない問いを考え続けることもあるかもしれない。消費者の汗を、涙を、そして夢を拾い集めるあてどない旅に出ることになるかもしれない。

調達・購買2.0とは、人間2.0の理解から始まるのです。

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