野々村議員化する調達部門

野々村議員化する調達部門

号泣議員として知られる野々村竜太郎氏(元兵庫県議)は、裁判で「知りま
せん」「覚えていません」を繰り返しました。挙句の果てに、記憶障害まで
主張するにいたりました。記憶障害のくせに、取り調べの経緯をしっかりと
説明し偽証であった、と述べるのはもはやギャグなのかもしれません。

ところで、私は奇妙な記憶をたどりました。おなじような発言を読んだこと
があったからです。某社を舞台に行われた刑事裁判についてでした。これは
企業の固有名詞を語るのが趣旨でありませんので、省きます。

その裁判では、設計部門、営業部門、サプライヤ、そして調達部門の関係者
が逮捕されました。具体的に書けないのがアレですが、サプライヤが材質を
安価なものに変更し、それが品質上、重大な瑕疵を引き起こすというのです。

設計部門はわかります。それを指導したかもしれない。営業部門も、コスト
を削減し、最終商品の競争力をあげようとしていました。サプライヤは当事
者です。しかし、調達部門も逮捕されるのか、と思いました。

というのも、表面上では、調達部門がサプライヤを決定しているからです。
逮捕する側からすれば、そりゃサプライヤとともに不正をおこなった首謀で
す。しかし、私はその会社をあるていど知っていたのですが、調達部門は、
サプライヤ決定にほぼ関わっていません。設計部門の「いいなり」になって
注文書を発行するだけの役割です。

しかし、社内規定やルール上は、調達部門がサプライヤ決定を行い、その責
任を負います。では、この調達部員の逮捕は正しいのでしょうか。

裁判で、たしか調達課長だったと思うのですが、サプライヤ決定経緯を訊か
れて「知りません」「わかっていません」と答えたのは、正直だったのだろ
うな、とは思います。

先日、この話を知人としたところ、面白い答えが返ってきました。「なるほ
ど、では逮捕されて、有罪確定されるくらいの調達部門だったら、本来の仕
事(サプライヤ決定等)をしている部門といえるな」と。ひどい皮肉です。
しかし、笑えませんでした。

さて、私の考えは、というと、書類送検ていどはされるのは当然だと思いま
す。ただ調達が力をもっているケースはあまりないでしょうから、検察の考
える図と実態と異なるはずです。しかし、これはかなり奇妙で微妙な言い方
なのですが、さきほどの皮肉とおなじく、責任を問われるくらいの仕事ぶり
が求められるのではないか。

ところで、建前では「調達の地位向上」といいながら、なんら変化のアクシ
ョンをおこさない部門もあります。そういうところを見ると、いっそうのこ
と社内規定に「調達部門は設計部門の決定にしたがって、苦情もいわず、た
だただ粛々と納期調整に全力を尽くす」とくらい書いたらどうですか、とい
いたくなります(いってしまいました)。

それなら裁判沙汰、というリスクも回避できますよ。

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