限りなく灰色に近い競合(2)

限りなく灰色に近い競合(2)

「購入品が全く安くならない」というバイヤーの困りごとをよく聞く。

しかし、考えるに本当の困りごとは「安いメーカーから買えない」ということではないだろうか?

安いメーカーがあるのに、そこから買わないというだけの話ではないだろうか?

私は幸いにして、上層部同士でゴルフをやり、発注先が決定される、という企業に勤めたことはないが、 中にはそのような企業もあると聞く。

ご愁傷様である。

個々人の創意工夫を仕事の成果に結びつけられない企業は近々死するしかないからだ。

そもそも競合の必要すらないような、予め発注先を決定しているような構図であれば、それを前提とした戦略を立てればいい。

下げればいい。最初から相手先の重役を呼んで脅しをかけて。
下げればいい。競合したかのように見せかけて、競合相手の見積りを偽造して。

そもそも、競合しても結果を尊重しないのであれば、それなりのやり方をやった方がずっといい。

少なくとも当て馬に使われる営業マンの交通費が浮くじゃないか。

これは皮肉ではなく、心からそう思う。

・・・・

私は競合を否定しない。

最も購買・調達部門が有効に使えるコストダウンツールだと思う。

しかも、それには競争という原理に基づいている。

しかし、それならば、せめて「結果を尊重する」という最低限のルールは守らねばならないだろう。

何回もその結果を裏切った挙句に「最近サプライヤーから出てくる見積りはイマイチだ」とボヤいても、そりゃ当たり前というものだ。

単にそれは市場原理が働かない状況にしているだけだ。

「普通に守るべきことを守り、普通にやるべきことをやる」。なんだか、オヤジの説教みたいだが、こういう基本原則を守っているだけでいいのではないか。

横文字のトレンド、そして小難しい理論。もちろん、そういうことも重要だが、それよりもまずは基本を見直してみたい。

ものすごくつまらない結論が、最も核心を突いているのではないか。最近つとに感じるのはそういうことだ。

「バイヤーは当たり前のことだけをやってみろ!!」

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