8-(4) インターネットを利用する「私の経験」

8-(4) インターネットを利用する「私の経験」

「何でこんな人が読んでいるんだ!」

メールマガジンを発行しだしてから驚くことがあります。読者からたびたび感想メールをいただくのですが、その読者層が幅広いのです。占い師からはじまり、企業の社長、学生、調達部長、中国のコンサルタント、バーテンダーなんて人もいました。調達・購買分野のメールマガジンなのに、です。

私が書く内容に応じて、様々な感想を頂くことになります。あるとき、アメリカの調達・購買分野は進んでいる、という話を書いたところ、その研究会に属す方から詳細な資料をいただきました。コスト低減の評価方法について提案する内容を書いたときは、学問的な観点からの考察メールが届き、やり取りの中で私の理解は深まりました。あるいは、調達業務に関するアンケートを実施しようと思えば、100人程度の方が即日協力してくれる。もちろん非礼な人もいます。それでも世界中とすぐにつながるインターネットが有効なツールであることに間違いありません。

私は1年ほど前に、バイヤーのメーリングリストを立ち上げました。ここでは、300人程度のメンバーが議論をしています。もちろん悪質な人は退場してもらいますが、ほとんどは知識欲のある良質な人たちです。

一人一人の知識は少なくても、集まればものすごい知識量になります。先日のトピックを少し挙げてみますと、「調達、購買、資材は何が違うのか」「何が内部製造か外部製造かを決めるか」「ハンドキャリーで輸入しようとしたとき、どうすればよいか」「○○の領域で参考になる書籍はないか」などなど。全ての質問に対して、必ず誰かが何らかの回答をしています。自分が持っていなかった知識を得られる、あるいはヒントだけでも入手できる、ということはすごいことです。

また、多くの人にアイディアを投げるだけでも大変有効であることが分かってきました。「こういうことをやろうと思うんですけれど」とメーリングリストに流せば、「こうやったらもっとよくなるんじゃないか」「こういう観点を加えてみたら」という感想が次々に届きます。これから大切になるのは、いかに速く情報をかき集めることができるか、という能力です。かといって全ての情報の在り処を把握することはできません。検索エンジンでも探せないときがあるでしょう。そういうときには、それぞれの専門家に訊いてみればよいのです。お互いが質問し合い、自分が詳しい専門領域であれば出し惜しみせずに回答する。そして、得た情報は鵜呑みにせず、その手がかりを元に書籍や現場にあたる。これを何回も繰り返していれば、相当な情報通になれます。幸いにも私のバイヤーのメーリングリストは現在でも議論が盛んです。

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