いま、大きな地殻変動が起こっています。

先日、私が企画をしてイベントを開催しました。タイトルは「2010年を読み解く」というもの。調達・購買業界のトップの方々に、コメンテーターとしての依頼をし、会場は満員になりました。

内容は、2009年の出来事を正しく解釈することによって、来るべき新時代に備えようというものです。会社勤めをしていると、目の前の業務に追われがちかもしれません。ただ、世界はいまドラスティックに動きつつあります。

金融危機が100年に一度の大惨事だとか、リーマンショックが世界を瀕死に陥らせたとか、それが唯一の原因かのように語るのは止めてもらいたい。そんな金融恐慌は定期的に起きてきたものではないですか。それよりも、より大きな将来の変化に備えてどのようなアクションが可能なのか。それを考えるべきだと思ったからです。

たとえば、CO2削減といったって、温室効果ガスの一部でしかありません。思考停止に陥った人たちは、「CO2削減こそがすべて!」と語りますが、窒素酸化物やススなど、さまざまな物質が温室効果ガスと定義されているのですよ。ハイブリッド車だ、CO2の排出権取引がどうだとか、サプライヤーにCO2排出量を調査するだとかの前に、冷静に現状を把握するほうが先でしょう。窒素酸化物やスス等は、CO2よりも排出元を特定することが容易であり、CO2だけを削減することは狂気の沙汰のように感じるからです(詳しくは、どれでもいいので専門書を読んでみましょう)。

さて、そのように解説を加えたイベントでした。私はそのイベントで一つの仕掛けをしてみたのです。「Twitter中継」というもの。単純なことでした。会場にきていただけた方々に、Twitterを利用して、その様子やご感想をUPしてもらうというものです。

内容は爆発的に膨れ上がり、「#COBUY」というハッシュタグでさまざまな投稿がなされました。ご覧になりたい方は、ここをクリックなさってください。

http://twitter.com/#search?q=%23COBUY

Twitterというものを説明しておくと、Blogをもっと簡単にした発信ツールです。有名人も政治家もたくさん利用しており、そのTwitterによる「つぶやき」は世界中の人と共有することができます。私もやっており、フォロワー数(私の「つぶやき」を見たいと、登録してくれた人たち)も日々増加しているという状況です。このテのものは、解説するのは陳腐なのですよね。まずは、やってみましょう。試行錯誤のうえに、いくつかの発見があるはずです。

上記のサイトをご覧になったら、少しは当日の様子が伝わるでしょうか。もちろん、完璧には伝わらないかもしれません。ただ、ちょっとでも雰囲気を味わっていただけるとありがたいです。

現在、Twitterが世界を変える、という報道があります。メディアが個人のものとなり、これまでのようなマスメディアの情報よりも、はるかに鮮度の高い情報が転がっているし、速報性もある、というわけです。

今回のイベントで、Twitterを使ってみると、なかなか報じられている通りの即時性があり、面白いことがわかりました。投稿数が300を越してしまいましたからね。しかも、個人がどのように感じていたかも理解できました。ぜひ、みなさんも同様のイベントの時にはお使いになったらどうでしょうか。

では、Twitterは世界を変えるのでしょうか。それに対しての私の答えは「そんなこと考えるな」です。有効なツールや話題になっているツールは、まずは使ってみればいい。そういうシンプルな考え方さえ持っていればいいのです。たとえば、今回のイベントではなかなか面白い結果になりましたが、それを毎回使っていこう、と結論づけたわけではありません。便利だったら使い続け、その限界が見えてきたら、次の仕掛けを考えればいいだけのことです。

多くの年配者が「新しいツールは難しくて理解できない」とおっしゃいます。私は運良く、そう思ったことはありません。できるだけ「新しいものが理解できない」とは言わないようにしています。私のこれまでの経験からも、新しいツールでそんなに難しいものはなく、たとえ難しかったとしても2、3日勉強すれば、ほとんどのものは使用可能だからです。私は、「理系のことはわからない」とは言いません。すくなくとも「努力して理解できないことはほとんどない」と考えています。何歳になっても、努力さえすれば、いや、まずはトライさえしてみれば、ほとんどのことはできます。むしろ、人生経験から、事象にたいする理解が深まるといってもいい。それが加齢というものに残された唯一の愉しみではないでしょうか。

HPが登場したときも、Blogが登場したときも、SNSが登場したときも、あたかもそれがすべてのメディアを破壊するかのような言説がまかり通りました。でも、そんなことありませんよね。それぞれは、ちょっとずつ世の中を変化させ、そしてそのちょっとが積み重なることによって、大きな変化が創出されるのです。Twitterだって同じでしょう。少しは変えますが、大部分は変えることができないかもしれない。でも、そういうものなのですよ。

現在、Twitterは有名人の日常を、犯罪ではなく「のぞき見できる」愉しいツールです。登録すると、大変面白い。しかし、それがすべてではない。過剰論にも、過小論にも、乗らない態度。それこそが大切だと、私は思います。

やってみたら面白い。新しいツールにはそれだけでじゅうぶんなのです。では、次はTwitter上でお会いしましょう。

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