喧嘩の終わらせ方を考えるバイヤー

喧嘩の終わらせ方を考えるバイヤー

「今回は決定せず、ってどういう事だと思います?」

なぜかサプライヤーの愚痴を聞いている。話をしているサプライヤーの担当者が言うには、入札まがいの見積依頼をあるお客様で受けた時の話。なんでも標準化を旗印に同じ製品を作るメーカーが3社ほど集められて、いろいろな説明を受けた。ただ、数量背景も減っていて、材料高騰の時には価格を押さえつけられて、もうこれ以上無理!と、実績のある価格で全てを見積ったらしい。完全な開き直りだ。そして見積を提出して数ヶ月後、今回はメーカーを決定しない旨の連絡が、メールであったんだそうだ。ちなみに、北海道からわざわざ関東まで呼ばれたサプライヤーもいたらしい。それで、決定せずというメール一本の回答というのだ。

この話で、決定しなかったバイヤーを批判するのはたやすい。いろいろやりようがあるよな~とも思う。でも、こんな話を一生懸命する営業マンもどうかと思うし、どっちもどっちかな?という私の裁定。それには双方に致命的な問題があると思うからだ。

まずこのサプライヤーの営業マン。お客の悪口を、他の一応お客の前で言うなよ、って思う。私は普段以上に聞き上手になってはいたけど、営業マンのセオリーとして、褒められたことじゃないよ。あ~俺のことも、どっかで言われているのかなって、そんなことが頭に浮かばないと言ったら嘘になるから。だから、相手が笑顔で聞いていても、節度は持った方が良いと思う。

そして決定しなかったバイヤー。競合って、敗れたサプライヤーをいかに関係を継続するか?ポテンシャルサプライヤーとして、何かあったときに過度に頭を下げることなく普通に話ができるか?そういう関係を維持するかが肝だ。そういう点では、ちょっとなぁ~と思う。そして見積依頼を行って、各社から見積が出そろったら、すぐにでも結果は各社に均等に伝えるべきだ。敗れたサプライヤーには、その理由とともに、である。QCDDPの全てでなくても良いから、なぜダメだったのか?を伝えることが、将来の糧になるはずなのだ。自社が厳しいんだろうけど、その厳しさを全部サプライヤーへぶつけるのは、自分のバイヤーとしてのポジションを否定していると思うのだ。

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