日本人はどこにいくのだろうか

日本人はどこにいくのだろうか

「にほん」じゃなくて「にっぽん」と呼べよな、キミ。

そう教えてくれたのは愛国主義のクラスメートだった。私が学生のころだ。なるほど、多くの右翼主義的言説を見ると、「にっぽん」の正当性を語るものが多い。でも、それでも日常用語まで強制されることはない。そう思ったことを覚えている。

そこから幾星霜。

どうもその「にっぽん」が迷走しているらしい。BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)について調べているときに、そう思った。固有名詞は書かない。でも、ある企業では「日本人のコアワークなんてないんじゃないの?」という。これまで、BPOではノン・コアワークを流すことが自然だった。でも、残ったコアワークに何があるかというと……。難しい。社員は空いた時間にムダな資料を量産しているだけではないか。

いっそうのこと、日本人の業務をすべて海外に出してしまえ……とした結果、「何の支障もなかった」という。残った日本人はどうなった? それは想像のとおりだ。現在では、雇用され続けるというのも難しいらしい。

日本人の労働は、マニュアル化できない「あいだ」「暗黙知」にあるといわれた。しかし、それもマニュアル化が「絶対に」無理かというと、そうでもない。実際に、多くの「移管不可能」と思われていた業務も次々にBPO先に流れていく。

その対策はどうすればいいのだろう。

そんな簡単に答えが出るはずがない。各労働者が一人ひとり考えていくしかない。

「日本人はどうすればいいんですか?」。そう聞いた私に、ある人は即答してくれた。「政府系の仕事をするか、介護に携わればいいんじゃないですか」と。「それは海外に出しにくいから」とも。

なるほどね。でも、それがほんとうに日本人への答えなのだろうか。

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