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どうしたら殺陣（たて）が上達するか
先日「るろうに剣心」に主演している佐藤健さんのインタビューをテレビで
見かけ、思わず感動してしまいました。この映画は殺陣のシーンがとても多
いのですが、できるだけＣＧに代表される特殊効果を使わずに撮影がおこな
われたそうです。
そんな厳しいシーンを演じるための重要なポイントとして佐藤さんは「素振
り」の重要性をあげていました。素振りを繰り返しおこなえば、刀を扱う際
の余計な力が抜け、撮影する上で非常に役立ったとお話しされていました。
殺陣をこなすために素振りをする。これは、インタビューとしてはもしかす
ると失敗かもしれません。もっと奇抜なエピソードが、視聴者に与えるイン
パクトは大きいはずです。
しかし、映画のアクションシーンは迫力満点で、
圧倒される内容でした。その迫力ある映像を支えたのは、突飛な出来事では
なく、殺陣では基本中の基本である素振りだったのです。私には基本の重要
性を示す、興味深いお話でした。
調達購買の世界でも、いまや次々とあらたな課題が到来しています。皆さん
の職場の上司も経験していない新たな課題です。経験の無い対応に誰もが立
ち止まってしまいます。
そういった新しい課題に正面から向き合ってみると、実は調達購買業務の基
本と呼べる従来から存在するスキルがとても役立つことがわかります。従来
の調達購買業務の延長となる部分もあるわけです。しかし、多くの職場でお
こなわれきた名ばかりの教育であるＯＪＴによって、中堅あるいはベテラン
であっても、基本部分への理解が浅く、正しい対応方法が見いだせずに、迫
り来る事態をより難しくしています。
調達購買部門はいまこそ「基本」に立ち返り、確かな理解を深めるべきなの
です。いわゆる新人と呼ばれるバイヤーだけでなく、ＯＪＴによって満足な
教育機会をえられなかった中堅、ベテランの皆さんにも確実なスキルの定着
が今、必要なのです。
