購買ネットワーク会に出席するバイヤー

購買ネットワーク会に出席するバイヤー

これも、かなり古新聞である(笑)

一月の終わりに開催された購買ネットワーク会。今回はインド調達のスペシャリストによるスペシャルトークと、ファシリテーション技術向上も視野に入れたケーススタディだ。そして、2010年を読み解くバイヤーの集いに引き続いてTwitterによるつぶやき、そしてUstreamによるダダ漏れ生中継も行ってみた。

インド調達は、実際に現地を歩いていないとわからない話が盛りだくさん!こんな話がわずか¥500で聞けるなんて、この会の価値に改めて驚く。マヌケな会社は、為替を理由に海外調達を始める。全世界最適調達というできもしない目標を掲げ、がむしゃらに突き進み、挙げ句に不良品の山に頭を悩ませる。しかし、環境、商慣習が異なる国から調達することは、本来深い思慮を持ち、一歩一歩積み重ねるべきものだ。一概に中国、インドといった国を語ることはできない。地道な取り組みが本来得意であるはずの日本企業が、海外調達に関してなぜ性急になるのか。理解に苦しむのである。今回のスペシャルトークは、インドへの想いをふくらませただけでなく、海外調達について根源的に考えさせられるきっかけともなった。

そしてケーススタディである。幹事であるが故にファシリテーションの状況を評価する側での参加だった。私は自分が所属したグループに非常に厳しい評価をつけた。他のグループの評価と相対すると非常に点数が低かったのである。ただ、基本的に討議参加者すべての意見をくみ上げようとする部分や、否定的な意見を遮らないといった、ファシリテーションの基本的な部分については問題は見られなかった。時間的な制約があるなかなのでやむを得ないが、もう一歩表層的な思いつきから意見に深みを与えるような、ポジティブな突っ込みを求めていたのである。

終わってみると、プロセスを評価するという試みは、興味深い点も多かった。これまでのバイヤーは、比較的ファシリテーション、簡単に言えば会議の司会を行うことが少なかったかもしれない。しかし、開発購買や、共同購買・共同調達といった注目される調達手法のプロセスでは、しっかりとした成果を勝ち取るために不可欠なアクションとなる。たとえば、サプライヤーの工場を訪問する場合、

「○○○社様△△工場ご視察スケジュール」

なんて訪問当日のスケジュールを作られて、バイヤーがしゃべるのは最後の講評だけか……なんて思ってしまってないだろうか。これはダメですよ、絶対に。相手のペースにはまった典型だから。表敬訪問で偉い人を連れて行く、自分は鞄持ちだ!なんてケースなら百歩譲ってしょうがないと思うけれど、実質的に自分のペースで事を進める、主導権を握るために、時間的なスケジュールには乗るけど、当日の討議のファシリテーションは、バイヤー自らが行うべきなのである。

話は全く変わるが、当日はUstreamを使って、ダダ漏れ生中継を行った。噂では、ロサンゼルスから見てくれた方もいるらしい。個人ベースでいろいろなことができるようになっている。すごい世の中になったものだと、実感するのであった。

 

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