#5 配属発表

#5 配属発表

「これから配属先を発表します。」

昨日配属面接をしたと思ったら、今日はもう発表。結局アキは、

「与えられた職を天職と思って、がんばります」

と元気に言うだけの面接となった。自分の父親と同世代とも思える面接官・・・・・・といっても、各部門の部長たちは、なにかとっても温かい目で、そんなアキを見守ってくれた。そして、今日の配属先発表。新入社員全員に一枚の書類が配布される。すでに自分の配属先を知った同期は、歓声ともため息ともつかないどよめきを起こしている。やっとアキにも回ってきた。そして・・・・・・

「資材部原動機購買課」

しっ資材~?アキは思った。いろいろ期待はしつつも、きっと総務とか人事、経理かな~なんて思っていたのだ。かなりびっくりしている。しかし、どう感想を持って良いのかわからない。

「おめでとう!工場開設以来初めての女性バイヤーの誕生だ!」

人事の戸塚が声をかけてくれた。でもどう答えてよいかわからず、目線のやり場に困った。

「心配しなくていいと思うよ。あそこは歴代新人の育成はしっかりしているから。毎年優秀新人も出しているしね」

もうアキの耳にはなにも入らない。優秀新人??そんなことの前に、どんな同僚がいるの?上司はいい人?指導員とはうまくやれるかな?もうパニックとはこんな状態を言うんだってことを実感していた。

「それでは、各セクションから皆さんの指導員が迎えにきてくれています。忙しい時間の中、来ていただいているわけですから、ちゃんとお礼を言ってくださいね。この後配属になってから、現場実習と、英会話の講習が・・・・・・」

アキの耳には何も届かない。どんな人が迎えに来ているのか?その事で頭がいっぱいだ。できればイケメンがいいなぁ~そんなことを考えて、自分が多少落ち着いている事をしるのだった。

「・・・・・・じゃぁ次、資材!」

戸塚の声が響く。あっ私だ。ジャケットと鞄と、机の上の手帳を手に入り口へ急いだ。私を迎えに来てくれたのは誰?期待半分、不安も半分で、迎えに来てくれた相手の顔をまともに見ることができずに、

「よっ、よろしくお願いします!」

深々と頭を下げるアキだった。頭を上げて、そして・・・・・・えぇ~っ?!驚いて声を失うアキだった。

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